LS型ドアエンジンのあゆみ
1967年 | 小型油圧式引き戸用ドアエンジンの開発に着手 |
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1968年 | LSシリーズ第一弾(LS-11/LS-21)発売開始 |
1969年 | LS-01/LS-31ドアエンジン発売 |
1971年 | LS-23ドアエンジン発表 |
1972年 | LS-23/LS-41ドアエンジン発売 |
1973年 | LS型ドアエンジン実用新案取得 |
1974年 | LS-23ドアエンジン生産の通産1万台達成 |
1978年 | LS-23A実用新案取得 |
1981年 | LS-23ドアエンジン,R型シャーシがUL認定される LS-23生産10万台達成 |
1983年 | LS-23動力部無人加工ライン完成 |
1984年 | LS-23ドアエンジン生産15万台達成 |
1968年(昭和43年)当時,すでに競合するブランドの純電気式ドアエンジンが市場にあり、小型軽量を武器にシェアを増やしつつあった。しかし当時の電子部品は信頼性・耐久性に乏しく、制御も雑な物であった。
LS型ドアエンジンは前身である、LT型ドアエンジンの問題点をすべて解決してこの年に発表された。その後1971年(昭和46年)にはLS-01、11、21ドアエンジンを統合,更に改良・小型化され、'究極のドアエンジン'と称賛されるLS-23型ドアエンジンが誕生した。また、1972年にはLS-31ドアエンジンの出力を上回る、LS-41ドアエンジンが発売され、ここにLSシリーズの完結を見た。
構造はLT型で採用した油圧復動シリンダ方式でピストンにラックを刻み、噛み合うピニオンにより回転運動に変換して、チェーンスプロケットとチェーンによりドアのストロークをピストンストロークの約10倍に増している。また、電動モータを小型化することにより、シリンダとの一体化が可能になった。
LS型ドアエンジンの技術は完成されたものであり、これを発展・応用してLF-2、LH-21、LG-30といったドアエンジンが生み出された。
LS型ドアエンジンは十数年もの間、安定して生産販売され、世界の自動ドアの最多生産量を誇ってきた。
この間、電子技術の革新はめざましいものがあり、ナブコ社内でも”自動ドアは(電動)油圧式か電動(機械)式か”の議論が何度も繰り返されてきた。
1982年(昭和57年)に自動ドア販売25周年記念商品として業界に先駆けたマイコン制御搭載自動ドア、DX-25が発売、さらに電気式ドアエンジンが本格的シリーズ化されると、自動ドアの主流は電動油圧自動ドアからマイコン式自動ドアへ転換されるに至り、LS型ドアエンジンは後進に道を譲ることになる。
LS型ドアエンジン(LS-21・LS-11)の特長
コンパクトで軽量
動力部と作動部を一体化、LT型約40kgに対し、LS型は約17kg。外部配管がなく、油漏れが少ない。
油圧回路の簡素化
電磁弁を除去するなど機械要素を簡素化した結果、不具合要素・点検箇所が減り、オーバーホールが容易になった。
反転時のショックの緩和
従来は電磁弁による急激な油圧回路の切り替えによるショックがあったが、正逆転モータの使用により、モータの回転方向を反転するため、ショックを出さない。
仕様の安定
ドアの大きさにより最適な機種を選べるラインナップ。
型式 | LS-23 | LS-41 | LS-23 | LS-41 | |
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開閉方式 | 引分け | 引分け | 片引き | 片引き | |
適 用 扉 |
適用扉重量(kg) | 75×2 | 100×2 | 90×1 | 100×1 |
強化ガラスドア(mm) | 914×2134 | 1219×2134 | 1067×2134 | 1219×2134 | |
ステンレス框ドア(mm) | 1000×2100 | 1250×2100 | 1100×2100 | 1250×2100 | |
アルミ框ドア(mm) | 1000×2100 | 1250×2100 | 1100×2100 | 1250×2100 | |
開閉速度 | 開2.0秒以上 閉2.5秒以上 |
開2.5秒以上 閉3.0以上 |
開1.7秒以上 閉2.0秒以上 |
開2.0秒以上 閉2.5秒以上 |
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所要電源 | AC100V・3A | AC100V・5A | AC100V・3A | AC100V・5A |